ご希望にそえない時

矯正治療で見た目を回復させることはとても多くあり、患者さんが明るくなっていく様子は日々の診療でやりがいにつながる大変嬉しいことでもあります。

しかしながら、口元を引っ込めたいという要望を叶えると舌の位置が変化し、気道が狭くなってしまうことが予想される患者さんもいらっしゃいます。気道が狭くなると言うことは患者さんの呼吸の面でマイナスになることが懸念されます。気道が狭くなったら何が良くないかというと、無呼吸症候群になるリスクが上がるといったことがあげられます。無呼吸症候群は高血圧や脳卒中、心筋梗塞のリスクを上げる疾患で、この状況は避けたいと思います。

患者さんの希望通りにすることで、患者さんの健康状況が悪化されることが懸念される場合はどこまでなら歯を動かしても安全かということをお伝えし、ご同意を得られた場合のみ治療に進んでおり、無理な勧誘はいたしません。

当院にかかる予定のない方も読んでくださっている場合もあるかと思いますが、矯正医を探す場合は、呼吸にも着目する先生を見つけることをお勧めしたいと思います。