非常勤の矯正歯科医の治療を受けるとき
最近一般歯科で非常勤の矯正治療を始めたものの、非常勤の先生の勤務日が変更になり、通院できなくなった、ということや、非常勤の先生が退職され、新しい先生になった途端、治療方針が変わってしまって動揺している、というご相談が増えてまりました。
もし、非常勤の矯正の先生の治療を受ける場合は以下のことに注意しましょう。
①成人の方の場合、歯の移動中は同じ先生に見てもらえるかどうか把握する。
②小児矯正の場合、永久歯歯列期まで同じ先生に見てもらえるかどうか把握する。(個人的に最低でも5年間は必要だと考えております。)
③矯正治療の曜日の変更の可能性がないか前もって聞いておく。
治療途中で担当医がいなくなってしまって、支払いは澄んだが、担当医が行方不明。という患者様も今までにいらっしゃいました。
非常勤の矯正歯科医により患者様が困ってしまっているセカンドオピニオンの問い合わせが多くなっております。
矯正歯科治療は担当医により治療方針、治療のやり方は様々です。もし非常勤の矯正歯科医に診てもらうことになったら、治療途中で担当ドクターが退職した時のことを聞いておくことをお勧めいたします。
信頼できると思って始めた場合は最後まで見て欲しいですよね。
一般歯科において、非常勤の矯正歯科医に見てもらう時は是非そのようにしてください。
当院では患者さんが小学生の頃から始め、成人しても、いまだに同じドクターでメンテナンスさせていただいております。
もう来なくても大丈夫、というよりも、歯並びは加齢変化によっても変化するので、メンテナンスを続けさせてください、というスタンスでおります。
非常勤でも上手な先生はたくさんいらっしゃいます。ぜひ長いお付き合いのできる先生を見つけてくださいね。
副院長
隅田実希
- 矯正歯科治療にともなう一般的なリスク・副作用
- 機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
- 最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1~2週間で慣れることが多いです。
- 治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生え揃っている場合は、一般的に1年~3年を要します。通院回数は1~2ヶ月に1度の通院で、12回から36回程度の通院回数となります。小児矯正においては、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に行なう第1期治療で1~3年(通院回数:12~36回程度)、永久歯がすべて生え揃ったあとに行なう第2期治療で1~2年(通院回数:12~24回程度)を要することがあります。
- 歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
- 装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
- ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
- 治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
- 歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
- 装置を外した後、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置を外した後、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により、噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、歯列に凹凸が生じる可能性があります。
- 加齢や歯周病などにより歯を支える骨が痩せると、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。その場合、再治療が必要になることがあります。
- 矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。